2010年05月10日

加賀百万石のプライドと魅力 (金沢)

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G.Wの〆は、金沢へ。



そう、加賀 百万石に行っていたんです。



3年前は、3月に訪れたんで、半端ない寒さと
日本海の魚の旨さにシビれたTRIPだったんですが
今回は新緑の眩しい爽やかな季節。


兼六園や五箇山の世界遺産も素晴らしかったですが、
やはり本命はこちら「小松弥助」。
数々の料理人が憧れる鮨職人であり、名だたるV.I.Pを
をはじめ、熱烈的なファンの多さでも知られるこのお店に
どーーーーーしても行ってみたかったんです。
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戦火をまぬがれたこともあって、古き良き日本の文化が
あちこちに残っていることもあり、町全体でそうした
いいものを守っていこうというプライドを感じる。

町の規模はこじんまりしていて、その中心に金沢城、
兼六園がドーンとあり、3つの茶屋街や武家屋敷、
それにたくさんのお寺が取り囲むように集まっているので、
観光客の動線的には、京都よりも日本らしさを身近に
感じやすい気がする。
0510-2加賀







一方で、古いものだけにすがっているワケではなく、
新しい感性も積極的に受け入れようとしているようにも
みえる。斬新なデザインの21世紀美術館をはじめ、
旧県庁をリノベして最近出来た『しいのき迎賓館』は、
ファサードの風格が見事なのはもちろん、裏側は
ガラスを多用したモダンな創りとなっており、
金沢城の石垣をダイナミックに眺めることができる。

その解放感と荘厳さは、他の都市で感じたことのない
オリジナリティの高いもので、わざわざ訪れる価値が
あるんじゃないかな。この絶好のロケーションの2F部分は
ひらまつのグランメゾンとなっていて、1Fはボキューズが
ブラッスリー&カフェを展開している。これからの季節、
めちゃくちゃ気持ちいいっすよ。
0510-3加賀







今回足を伸ばしたのは、前回堪能した能登方面ではなく、
富山と岐阜の県境。世界遺産の合掌造り集落が集まるエリア。
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有名な『白川郷』は上からの景観が見事なんだけど、
町中は商業的な香りも強く、合掌造りでない建物も
多く建っているので、若干興ざめするヒトもいるだろう。
ボクは、規模は小さくとも世界観が統一されていて
いかにも昔のままの風情を保っている『五箇山』の
菅沼集落の佇まいが好み。
0510-5加賀




金沢市は、現在 人口50万人弱の中規模都市ですが、
江戸時代、最も大い時には120万石近 くを有していた
加賀藩の中核都市なんすよね。

日本の石高が2000〜3000石という当時にあって、
徳川家(計800万石)に続く石高で、その次の薩摩藩を
大きく引きはなし、陸奥(仙台)藩にいたっては、ほぼ
ダブルスコアなわけで。

そのためか文化の洗練度も高く、加賀藩の残した
文化遺産は、素直に触れていて面白い。
0510-6加賀







金沢城は、あちこちで復元作業が行なわれていて
当時の面影をより感じることができるようになって
きている。でも面白いのは、このハードを支えてる
ソフト(住民)だというのを、この旅では痛感した。
0510-7金沢城








財政が厳しい中、こうした投資を認める県民性(市民性)が
まずベースにあるんだろうし、解説板を読んでいた時に
さっと説明に入るボランティアの質の高さなんかにも、
生まれ育った加賀に対する誇りを感じます。そういうのは、
自然と伝わってくるので、どんどん惹きこまれていく。
0510-8加賀








こうした茶屋街も、京都の清水寺近辺みたいに、
大混雑で、しかも学生相手のチャラいものが店先に
並んでたりすると、一気に萎える。でも、ここは
センスのいいSHOPが多く、お抹茶コーナーの
お菓子も抹茶も一流のクオリティ。京都のお寺で
こんな美味しいお茶とか、出てきたことないし。
0510-7加賀志摩







日本料理、和食は超激戦区で、安くて美味いB食から、
本物の素材が楽しめる居酒屋、伝統ある料亭など
2泊程度じゃ、選択肢がありすぎて困るくらい。

『つる幸』のお昼は、とてもリーズナブルに
その実力の片鱗に触れることができる。
0510-4加賀







『小松弥助』の予約を無理やり友人経由で入れてもらったりとか、
『つる幸』『ポール・ボキューズ』は、東京の友人がつながりが
あったせいもあって、AWAYの地ながら快く迎えてもらうことが
出来たんですよね。だから、単に一見さんとして行くよりは、
面白かったっていうのは間違いない。

* Oさん、Hさん ホントありがとね!

でも、それだけじゃなくて、ガチの居酒屋や
合掌造りの村の喫茶店のおじいさんとか、
現地で心を交わすことができたことで、
より深く“加賀”を楽しむことができたし、
帰るのが淋しく感じる町になった。
0510-9加賀



能登の民宿や、黒部ダムなど、金沢を基点に
行きたいところはたくさんある。でもそれより、
再訪した時に、また会いたいヒトが居るって
いうのは、何にも勝る楽しみだと思うんだよね。→ 人気ブログランキングへ


**************


相変わらず旅に出ると濃度の濃さを一番大事にするんですが、
前段の下調べが8割。徹底的に入念なリサーチをしておくんだけど、
スケジュールは目安程度に。あとは現地でアドリブ、それがこれまで
BESTな結果を導いてくれました。

今回も同様のスタンスで。





【初日】


加賀入りの最初は、『白山里』という温泉から。残念ながら露天風呂は
ないんですが、2面採光の大きな窓から新録の息吹が聞こえそうな
ライブ感ある温泉です。
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『白山里』は、ランチで予約していた『りんどう』の店員さんに
教えてもらったところ。“虎穴に入らずんば虎児を得ず”....
これくらいの覚悟で、加賀と向き合う気迫のおかげが、
交わった人々が色んなプレゼントをしてくれました。
情報も大事ですが、一番大事なのは“ハート”。
想いが強いと、自然に周りがサポートしてくれます。
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温泉の帰りに嗅覚が呼んだ手取渓谷。
周囲は、田んぼと山なので、フツーに
走ってたら道の脇にこんな魅力的な
渓谷があるなんて夢にも思いません。
渓流下りもあるそうなんですが、結構
ハードな流れなので、ゆっくり写真は
撮れないかなぁ...
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白山の『りんどう』で川魚と山菜を。
旅のスタートはシンプルな素材系から。
岩女魚が美味しいのはもちろん、へしこの
臭さもたまりませんでしたなぁ...
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前回も来てとても気に入りましたが、更に今回も気に入った
ひがし茶屋街。その中でも『志摩』は、加賀のプライドと
洗練された文化を体験出来る素晴らしい場所。ここのお茶
コーナーの、和菓子はメチャ美味しい。そして抹茶自体も
見事なおふく加減で...京都のお寺とかでも、同じような
価格帯でお抹茶とお菓子出してくるけど、レベルは全然
こちらの方が上。観光客相手にも真摯なスタンスが好印象。
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『忍者寺』ってネーミングがあまりにダサく、行くまでは
ちょっぴり不安がってるヤツがいたんですが、ここを勧めて
いただいた方のセンスから、ハズすわけがないと信じて
向かったんですが、これが大正解。

加賀藩の叡智の結晶のような出城ということもわかり、
武将好きにはタマラない空間だし、当時の前田家の
したたかさを垣間見るのもゾクゾクする。
案内のお姉さんの竹を割ったようなプレゼンテーションも実に
見事で、帰る頃にはすっかり『妙立寺』のファンになってました。
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初日の夜は『こいで』。妥協のない素材とボリューム感で
客を圧倒する金沢駅から徒歩圏内の居酒屋。食いしん坊の
オーラってのは、お店に伝わるのかな。最初はコワモテで
ビビり入りそうになったんですが、後半通じ合ってからは
俄然テーブルが盛り上がっていきました。安くはないですが
都内では出来ない体験ができるので、観光客的には
ハズしたくない良店かと。酒の種類も多く、呑ん兵衛仕様。
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なんか深夜に目覚めたら明け方まで寝れなくなったので、
同室のりょーじと正直良くわかってなかった"石高”や
"加賀藩"について語りあってました。

修学旅行みたいで、コレもまた楽しい。







【2日目】

雨のせいもあって、AM中はのんびりと。

昼前にまりえと合流して、金沢一と名高い 料亭『つる幸』へ。
夜は2〜3万円の高級料亭ですが、お昼の4000円のコースでも
尋常じゃないパフォーマンス。

この料理、この器、このサービス、この空間にして、
わずか4000円という価格設定は、世界に誇ることが
出来る、超一流のCPだと思います。

小松弥助につづき、金沢に来たら行くべき場所。
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加賀の料理を満喫した後は、世界遺産の合掌造りで有名な
五箇山に向かう。一番規模の小さな菅沼集落は、険しい山と
大きな河の流れに挟まれていて、この凝縮された空間が、
逆に余計なものを排除していて、イメージ通りの世界観を
ボクラの目の前に展開してくれた。ここで、出逢った
素敵なおじいさんのおかげで、ボクラは白川郷まで
足をのばす事に決めたんです。
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あまりに有名な白川郷、五箇山をみた後だと、観光地ナイズ
されすぎた雰囲気が、ちょっぴり淋しく感じます。
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ただ、宿泊施設、整備状況、周囲の景色、アクセスなど
海外の方などには、全てを与えることが出来る場所ゆえ、
決して悪いわけではございません。あくまで好みの話です。
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集落の中は、資本主義が強すぎて、少し薄っぺらい印象ですが
展望台まであがると、その毒気が抜けるせいか、安心して
合掌造りの美しさに浸ることができますね。仲間達の顔にも
安堵の色と笑顔が浮かびます。
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この雄大な山と、時間を止めたような集落、
更には淡い花の色まで夕方にまじりだすと、
どうにも目頭にアツいものがこみ上げてきます。
自然の美しさの前には、人間などちっぽけな
存在に過ぎないっすね....心が洗われていく
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ちょっとカフェしに寄った『ジャルダン ポール・ボキューズ
4/10にOPENしたばかりのひらまつグループの新展開。

正直、ココはヤバいです。六本木の美術館内など、
ロケーションのセンスは他の追随を許さない
ポール・ボキューズですが、この1Fのブラッスリー
凄まじく爽快で粋なロケーション。どうやったら、
こんな一等地ばかり押さえられるんすかね...
おそるべし 株式会社ひらまつ。
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ブラッスリーのディナーは、2680円
前菜、メインにデセールまでついてですよ。
ついつい海鮮に走りすぎて、魚に飽きて
来た頃に、この構成は最高です。

料理もベースは守りつつ、素材などで
きちんと地方のいいところを取り入れている。
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そして、なにより手がつけられないのがこのロケーション。
金沢城の前の色気たっぷりの石垣を、ドカーンと独り占め
できちゃうこのテラス席の気持ちよさ。
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本来は、テラス席ってテイクアウト専門のスペースらしいんですが、
その辺はお店の混雑状況みながらネゴシエーションするべきでしょう。
デザート、食後酒からは、ズーっとこっちで加賀満喫してました。
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食後酒行くなら、シガーも無いと...とスタッフに
我侭ぶるけ放題の我々でしたが、久保田さん、先崎さんは
イヤな顔ひとつせず、むしろボクラと一緒になって楽しんで
くれました。こういうアドリブがあるから、旅の色が鮮やかに
なっていくんです。いやー、ほんっと色んな意味で最高の夜でしたわ
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【3日目】


3日目も天候は朝から快晴。
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9:30にはチェックアウトを済ませて、兼六園に向かいます。
前回の3月と違って、庭園中の新緑が輝いている。

気温も適温で心に余裕がうまれているので、
前に見えなかったものが、どんどんと目に入って来る。
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この松の立ち姿とか、あまりに美しすぎて
しばらくこの前に立ちすくみ、ただただ
呆けておりました。
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金沢城は、色々復刻工事が行われていて見所が満載。
それでも惹かれるのは歴史を刻んできた旧きものたち。
この石垣の美しさに、日本の美学、いや加賀のプライドを
感じざるをえませんね。
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その美学とプライドは、城だけでなく武家屋敷にも脈々と
受け継がれていて、ここ『野村家武家屋敷跡』では、その
片鱗を感じることが出来る。
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ミシュランやアメリカの雑誌など、海外メディアからの
評価も高い素晴らしき茶室や庭園。その茶室に届く水の音を
聞いていると、ついついウトウトしてしまう居心地の良さ。
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周辺の石畳通りなど、散策にはもってこいの場所。
ほかにも藩士や足軽資料館などあるしね。
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加賀の栄達を見届けた後は、金沢のセンスの感じに美術館へ。
前衛的なアートや、建物自体の尖り具合など一度は寄るべきですね。
ちなみに、例のポール・ボキューズは、この目の前なので、昼間の
カフェタイムも、この流れで愉しめます。
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ちょっとコレって、ナウシカのアレじゃないっすか!?
フリーの展示コーナーでも、面白いもんに出逢えますな。
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そんな加賀百万石の最後を締めるのは、やはり『小松弥助』。
日本を代表する鮨の名店ですが、その意味は行けば肌で感じる
でしょう。滅茶苦茶 無理を言って予約を取ってもらった友人に感謝。


弥助さんと向き合ってたら、あっという間に過ぎ去った
1時間でしたが、"技の美しさ"や"心からのおもてなし"など、
ボクみたいなワカゾーにも届く本物を、いくつも教えて
くれました。


何故かヤンチャだったうちの祖父を思い出しました...
豪快な生き様から生み出される深いやさしさ。
料理に魂を込めるとはこのことなんですね。
0510-42加賀






『小松弥助』の鮨を堪能した以上、日本海にお礼をせずには
帰ることができません。りょーじとまりえとともに、波打ち際で
日本海に敬礼。さよなら加賀百万石。
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素晴らしき3日間をありがとうございました → 人気ブログランキングへ



kyah2004 at 23:53│Comments(3)TrackBack(0)金沢 2010 | LifeStyle

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この記事へのコメント

1. Posted by 金沢生まれ   2010年05月12日 02:32
100万石ではなく、百万石です。これだけは絶対。無粋過ぎ…。
2. Posted by R.   2010年05月12日 22:38
5 京都にしろ加賀にしろしかし、
最高っすよね。

やっぱり「人」これ以上の
ネタもシャリもないっす。


3. Posted by kyah   2010年07月21日 23:22
R字 ダナ

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