2016年12月21日

ステーキトミナガ (銀座) 艶麗な肉の汗と向き合う夜

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一時期の熟成肉ブームも落ち着いて、日本にも「ステーキを選ぶ自由」が根付いてきた今日この頃。洗練された刺しの入った日本らしいステーキが食べたいのか、色気ムンムンの熟成肉が食べたいのか、はたまたキアーナ牛などヨーロッパスタイルの赤身ステーキが食べたいのか、選択肢が多様化して嬉しい限り。



ただ塊肉を扱う焼肉店も増え、ステーキというジャンルは群雄割拠の戦国時代。しかも急激な進化を遂げたうえに、国民食という色合いも持っているので、裾野が広く贋作もはびこっているのが現状。
まずはホンモノが何なのか理解・体感しておくことが大事だと思うわけなんです。

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どういうことかというと、例えば、江戸時代 最高の絵師たちも、本物の獅子を見たことが無いために現在の凡人の我々が見ても「これってライオン...なんすか?」という絵しか描くことができなかった。

つまり、ホンモノの実体験がなければ、一流の才能をもった芸術家も正解を導き出すことができないわけなんです(芸術性と真実の描写とは別って意味ね)、素人なら尚更。

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ボクはステーキ専門家を目指してるわけではないんですが、
ホンモノのステーキ体験ができれば、それらを軸に、自身の嗜好形成を進めやすいというのは事実。

これまでも肉聖人や肉マニアの方と同席して焼肉などは経験値をあげてきたけど、ステーキというジャンルにまで絞り込んだスペシャリストは周囲にいなかったんですよね。


そんな折、先日出逢った肉女史さんはブームの遥か前から肉ジャーナリストとして専門知識を蓄え、今では好きがこうじて自身で仔牛を所有しているという筋金入り。しかも熟成肉ではなく、フレッシュな和牛ステーキを愛してやまないという、そっちの道のスペシャリスト。
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そんな彼女曰く”ステーキは血統が8割”だそうで、なかでも石垣島きたうち牧場がオススメ。通常24ヶ月で出荷されるところを、36ヶ月から48ヶ月まで生きたまま熟成をかけるメソッド。ただ、月にわずか6頭しか出荷されない希少な牛なので、食べられる場所も限られている。

そんなレア肉のポテンシャルを最大限引き出せるのが、こちらの冨永シェフで、肉女史や生産者から絶大な信頼を得ているんです。


ステーキはベストな厚さにカットして、しばらくは鉄板の近くで放置。肉の表面にじわっと汗をかいて、それがまた引いてきたタイミングが焼き時。
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ある領域まで行くと、焼き手の微妙な仕事でもその差がわかるようになるんだそうで。ローマは一日にして成らず、いつかオレもそんな微妙な差がわかるようになるんでしょうか。
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これはロースでも脂の融点が低くて常温だと霜降りが赤身に溶け込んでいる”赤珊瑚”の36ヶ月物、トップの写真だと左側の方。外側の薄くカリッと焼かれた表面を歯で噛み切ると、ジュワッと閉じ込められていた肉汁が口の中ではじけ出す。脂は品よくサラッと流れていくので、ベタッとした余韻など無縁です。

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この日は、もう一種類もロース。こちらは”真珠”と呼ばれるタイプで、赤珊瑚よりも脂の主張が強いタイプ。とはいえ、脂が良質なので、食後の余韻は洗練されてます。
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フレンチ出身のシェフだけど、炊き込みご飯も美味。この日はセイコ蟹の炊き込みご飯と、銀座らしい華やかな流れ。前菜のズワイガニのクリームコロッケもシェフのキャリアが色濃く出た大人仕様。
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ちなみに、ワインのセレクトも良く、この日はシャンパーニュから、白、赤、赤、デザートにはソーテルヌと、期待以上のマリアージュ。
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ステーキトミナガ (steak Tominaga)
03-6228-5015
東京都中央区銀座6-4-10
銀座シンヨービル 1F
http://krs-beef.jp/company_restaurants/tominaga/



年内もう一度リピりたくなって、今度は48ヶ月のステーキに挑戦してきます!
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乾杯のシャンパーニュ、銀座のステーキハウスに似合うグラマラスなタイプ。
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まずは体を温めるムール貝のミネストローネ。野菜のエキスがたっぷり染み出たスープ。丁寧に作られたスープだからできる、味の透明度高めの仕上がり
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これは、他のテーブルのもの。目の前でクネクネされちゃうと視線が自然と惹きつけられますがな。
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極上のズワイガニのクリームコロッケ。ほとんどズワイガニなんじゃねーかという中身です。
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2003年のこなれた白。場所柄、同伴的なお客さんが多そうだけど、こういう体験すると美人女子に生まれ変わってみたくなる(笑)。
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中々、自分たちの肉までは辿り着かないん。よって、目の前でなんともいえないセクシャルな肉の薫りが立ち昇るたびに、おあずけ男子の抑えがきかなくなっていく。
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や、やっとサラダが!!! これ、その辺のステーキ屋さんで出てきそうなサラダに一見みえるかも知れないけど、全然クオリティ違うから! ミネステローネでオヤっと思った期待感が、このサラダで希望にかわります。May the force be with us!!!!
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さて、いよいよ我々の肉塊が目の前に並びます。上に乗ったヘレの”琥珀”は、またの機会ということで。
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これがカット直後。写真のホワイトバランスが、完全にはあってないんだけど、まだお肉は汗をかいていないのが確認できるかと。
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時間とともに、表面にじわっと汗が滲んできます。感じ始めてきた女性のように。
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時間とともに肉の色も変化し、汗で艶麗さが増した肉体をボクラの目の前にこれでもかと晒してくる。
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いよいよ野菜も皿の上に並んで準備完了。
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ここからはシェフが肉のコンディションを見極めながら、ベストの状態を創っていく。
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お皿の上に並んだときは、「あれ、こんな大きさ」と物足りなさを感じましたが...。
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いざ食べてみるとその存在感たるや...、赤い彗星。熟成肉のヨーロッパ系グラマラス美女とは異なる、健康的に日焼けした夏のアジアンビューティとでもいいましょうか。シャロン・ストーンと石原さとみの魅力の違い...、いや、全盛期の後藤久美子を彷彿とさせる品格と色気を携えた完璧なるレディです。
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うん、ブルゴーニュのシルキーな舌触りが、脂と赤身のバランスにいいマリアージュ。
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真珠の断面も美しいでしょ。方向性は違うけど、やま幸の大間の鮪のように品のある脂です。
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強力な肉の余韻をクールダウンさせるには、真逆の強いベクトルが必要なわけで。北斗の拳で言うところのラオウとトキの関係ですね。ここでセイコ蟹の炊き込みご飯が、流れのバランスを整えます。
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ここまでで大満足な流れだったのに、サプライズで誕生日のお祝いも。さすが、出来る幹事は違いますな。
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99年のソーテルヌと合わせて幸せな夜を締めました。
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大人になるって最高です。
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kyah2004 at 23:30│Comments(0)TrackBack(0) | ¥20000〜

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