2019年06月11日

水光庵(三田)無知の知

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京都「真葛焼」の企画による「茶料理のもてなし」を、三田にある会員制の日本料理『水光庵』で。シンガポールからハラルビジネス展開のために、一時帰国していた弟と共に。
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その名の通り、真葛の器を使いながらの茶料理イベント。お皿の上にだけ目が行きがちな昨今の風潮に対するアンチテーゼということで、しつらえやゲスト同士の会話を楽しめるように工夫の凝らされた宴でした。
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最初にお濃茶の席からはじまり、場所を変えて茶懐石をいただきながら、最後に薄茶。
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お茶に慣れた方も当然いらしたけど、海外からのゲストもいらしていたので和やかな空気に。ボクらのような初心者でも、リラックスしながら素晴らしい器とともにお茶と茶料理を愉しめました。
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ボクは何かを突き詰めるマニアックさより、圧倒的に好奇心が勝る性分なので、お皿の上の料理だけに意識を集中するスキルが低いんです。器や空間のしつらえ、そしてその会に合わせて自分なりに解釈したスタイルづくりなど、色んなことが気になってしまうタイプ。
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そうやって、あちこちに気が散る分、深さを欠いているのは認識しています。掛け軸がかかっていても、説明を受けなければ亭主の心意気すら読み取れません。
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でもさ、このご時世「掛け軸」や「器の絵柄」見て、”なるほど”と先読みで解釈できる人材ってレアじゃないですか。

ゆえに、ボクは「素直に聞く」ことが大事だと思ってるのね。ただ、質問する際に「どうしたら自分の会話に自然に取り込めるのか」、スマートさを磨くためのヒントを得られればいいなとか出来ないなりに思うことはあります。

今回は友人主催の会ゆえ、失礼がない程度なら”失敗しても許される”ということで、茶料理を通じた日本のコミュニケーションというのを学びにむかったワケです。
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にしても、この日は暑かった。5月の末だけど半袖短パンでも暑い真夏日。本来なら5月は袷の時期ならしいんだけど、世の中が半袖・短パンの時に、着物だけ季節守ってたら、ますます時代とズレるだけ。

なので、着物はファッションだと捉えている自分は、見た目の涼しさ重視でコーディネート。これでも外出た瞬間、泣きが入る暑さです。
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いつもはジャラジャラつけてる指輪と時計は外して、TIFFANYの懐中時計一本勝負。1940年台のモデルゆえ茶道具よりも年寄りです。14Kのアンティークチェーンは、留め具がついてるので帯を巻いた後でもつけやすいのよ。
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そうそう会員制で住所、電話番号非公開というこのSNS時代にどんだけハードル上るの?という『水光庵』だけど、何故こんなことになってるのというと店主せい(笑)

ヒトの価値観なんか気にもせず、自身の信念に忠実な店主の石田さんゆえ、彼がそうしたいと思ったから、こういうスタイルになったんでしょうとしか言いようがない。
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京都の嵐山吉兆に履歴書+7枚のアツい想いをしたためたもの(小論文の技術を駆使)を送って採用を勝ち取り、進学校の受験生から料理人に転身っていうキャリア聞くだけでも興味深いでしょ?ちなみに、その後 28歳で嵐山吉兆の副料理長になって、35歳の時にこの『水光庵』をオープンしたんだそうです。

こう書くと、すんごい変わったヒトのような印象ですが、普通に会話する限りは極めて真っ当な方という印象ですよ。
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そんな『水光庵』ゆえ、迷わないようにと早めに到着。待合でこの日同席する方々と軽く挨拶してから、お茶室へと場所をうつしてお濃茶をいただきます。

ヨシタカが3月に京都で一目惚れしてた、竹の描かれたワラ灰釉のお茶碗、改めて見たけどオレもタイプ。
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ご正客に出された黒地に緑の楓のお茶碗は、手にした時の心地よさがハンパなかったね。イイものに触れるって、ほんと大事。
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お濃茶をいただのち、いよいよテーブル席のあるダイニングへと移動。いい感じにお腹もすいてきました。
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日本人なのに、茶料理よりも遥かにフレンチやイタリアンに慣れているって、考えてみると変な話っすね。

世界のどんな三ツ星にいっても今は戸惑うこともなくなりましたが、日本の茶懐石だとお懐紙の使い方やらなんやら、お手本の方がいないと迷子です。

日本料理のお店いっても、お懐紙でわざわざ食べたものを拭うなんて機会ないからね。
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ご飯は、時間の変化を愉しみながら。このあたりは、まだアルデンテのニュアンス。
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鱧の椀物が出た後にさりげなく出てくる太刀魚、火入れや塩加減がやけに気持ちいい。
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いわゆる炊きたてご飯のベストなタイミング、お櫃に入って再登場。
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炊き合わせ。シンガポールから訪れた弟には、なおさら堪らない展開。お汁もお椀も焼魚も炊き合わせも、ある意味 日常で出来るものじゃない? ただ、内容がここまで違うと、その差がより大きく感じるから。教育にもビジネスの拠点にも優れたシンガポールだけど、食や文化は、遥かに日本にアドバンテージが。こういうところがインバウンドのマネタイズポイントなので、色々仕掛けづくりに奔走中。
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地味に見えて、強烈な印象を残した白和え。ワイングラスにも使えるこの器をオーダー中。当然のことながら、料理を入れても映えますな。これをワイン使いすると考えるほうが珍しいと思うけど、実際にビンテージのブルゴーニュは、リーデルよりももう一回りまろやかになるのよ。
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華やかな八寸。ここで一気に非日常空間へ。青楓のお茶碗の残像を浮かべつつ、五感で日本の美を堪能。
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3月に訪れた丹後の竹野酒造から新作のフラッグシップ「if」も届いていて、長期熟成も視野に入ったイノセントな清酒の味わいを堪能。徳利も美しく、そして注ぐ時の音が良い。かなり官能的。
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最後にお漬物でお椀をきれいにしてから食事は終了。持っていったお懐紙では全然足りなくて、同席の方にお借りしました。朝、多すぎるからと抜かなきゃ良かった(笑)。これも勉強。
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最後に、またお薄をいただきます。
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百合の描かれたお茶碗。
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遊び心満載のお茶碗も。
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弟も着物で来たがっていた。意識して着る機会を作らないとね。
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弟が気に入っていたので、弟にはこちらで。いやー、イイね。これ、弟購入したのかな? 兄弟のせいか、好みが似ますわ。
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オレは、こういうのも好み。拝見して触ってるうちに、より好きになってきた。
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ボクはこちらでお薄を。
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これも、改めて写真で見るといい色気を放ってますな。
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知らないことを学べる機会は、大人になるほどほんと大事。とても刺激をいただけた会食でした。
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多くのレストランに訪れている ≒ グルメな人 なんてのはつまらないし、美しくない。

知識、経験、文化に対する理解、独自の価値観、会話力、服の選び方などなど、どんな食時間を楽しめるのかという点がボクにとっては重要で、リスペクトできる人々との食事というのが最高の時間。
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kyah2004 at 13:01│Comments(0)日本料理 | 着物

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