2019年06月27日

ARDOR(沖縄)北谷でエッジーにスパニッシュ

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沖縄本島にも、わざわざレストランを訪れたいがために遊びに行ってます。特に冬と春先ね。東京がまだ寒い頃に、オープンカーでドライブできる悦び、テラス席で海を眺めながらシャンパーニュできる気持ちよさってのはPricelessでね。

必ず行くのは、那覇の沖縄そば会席『尊尊我無(とうとがなし)』だけど、リッツのラウンジもシャンパンシートとしては素晴らしく、泊まらなくても良く寄っている。

最近は、琉球料理でなくても面白いお店が出来ていて、スペイン料理&イタリアンの『 ARDOR 』は、これまでの沖縄の食シーンに対する見方を根っこから変えてくれた。
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ロケーションは、沖縄本島の北谷。那覇ではなく、観覧車があるあの北谷ね。お台場みたいな子供向けの町という印象だけど、実はちょっとハズレると大人仕様のレストランも昔からちらほらあって、近隣に住むアッパー層にも対応してきたという歴史がある。

そんな北谷でも町の北はずれ、秘密クラブかカジノみたいなエントランスを入っていくと、大きなカウンターと独特の美意識で整えられた、ヤンチャだけど極めて今っぽい要素が散りばめられた空間が広がっている。
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こんな贅沢なカウンターの使い方は、都内でやったらコスト合わないだろうし、
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内装のトリッキーさも一歩間違えると品がなく安っぽい仕上がりになっていまう。
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どうして、こんなギリギリ感を沖縄で出せるんだろう?と思って聞いてみたら、ここのオーナーは聖林館出身とのこと。どうりで、都会的なマーケティングセンスに長けているわけですな。
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元ラブホだった場所、しかも駐車場だったとこをリノベーションして作ったていて、一見不利な環境をうまく逆手に取った世界観づくりは、それだけでも一見の価値あり。これを沖縄、しかも北谷に出すなんてスゴい!!
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しかも、料理の価格も沖縄にしたら、かなり強気なプライシング。コースが7500円からで、12000円のコースも。見比べたら12000円のコースが魅力的で、当家もこちらに決定したけど、沖縄のレストラン価格からしたら中々のもの。
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旅人視点で言うと、県産のものがふんだんに使われてて、それがキチンとした仕事になっているのであれば予算は二の次になるので「うまいとこ、突いてくるなと」


これで料理がイマイチだったりしたら反応も”沖縄だったから、こんなものね”になるんだけど、料理の質としても充分に満足できるもので、しかもワインのペアリングも今っぽい自然派との合わせ方がキマってて、めちゃめちゃ大満足。ノンアルペアリングもストレスたまらずに愉しめた。
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アミューズの車海老 薪炭火焼きとラルドが出てきた段階で、火入れと味付け、それにお酒の併せ方でやりよるぞ、ココと。栗のクレスペッレで、東京のお店と比較しても”いいお店”という確信に変わり
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ピルピルのようなソースを使った沖縄の高級魚”アカマチ”は皮の焼き具合と身の火入れも適度で思わずため息。これこそが旅の目的地になりうる心の振動。デスティネーションレストランが、またひとつ増えたなと自分の中でポジションが決定。
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肉料理の鴨はさすがにフランス産だったけど、こちらも皮の焼き目が素晴らしく美味。
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県産のハーブを練り込んだという自家製パスタもテクスチャが官能派で、本マグロの20ヶ月熟成のからすみが色気に拍車をかけている。そこにアクセントでレモンのピールを加えていて、洗練度がそこから更にぐぐっとあがっていた。
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パスタ担当のシェフもちゃんといる、かなりマニアック!
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デザートもちゃんとパティシエがいて、エアリーなパイ生地にフーチバーを練り込んだクリームと中城の辺の県産イチゴを使ったミルフィーユが見事に美味。
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薪と炭を大胆に使える劇場のようなカウンターキッチン、県産食材の使い方、スタッフのスキルとパッション、ワインセレクトのセンスやギリギリまで攻めた空間づくり。旅先の非日常感とあいまって独特の食後感、こういう感覚こそが旅先で求めるPriceless。
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沖縄に行ってまでわざわざスペイン料理やパスタなの?って思うかもしれないけど、否。ここは沖縄だからこそ、旅先だからこそのスペイン料理とパスタを愉しめるお店で、旅行客こそが行くお店です。
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アルドール (ARDOR)
098-926-0777
沖縄県中頭郡北谷町字宮城3-223
https://www.instagram.com/restaurant.ardor/


ハレクラニやハイアットリージェンシーをはじめ、次々に沖縄でハイクラスのホテルがオープンする中、こういう”ならでは”の価値あるレストランが増えるのは面白いところ。ニセコで感じたのと、似たような満足度。やっと、沖縄が本格的に楽しくなってきたぞ。
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北谷の北、砂辺馬場公園とやらのそばで、観覧車のあるアメリカンビレッジからも3km近くある不便な場所。斜め前の海に面した広大な空き地は工事中だったけど、ここにホテルでもできるのかな?

店内はデコラティブで攻め攻め。
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個性の強いデザインのお皿が並び(オーナーの作品も?)、
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無造作に大御所の「大嶺實清」さんのお皿もディスプレイされていたりする。
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これで空間だけがトリッキーならキワモノだけど、カウンターの調理スペースや、本気を感じる厨房器具が並んでいるのを見ると、それだけじゃない太い軸のようなものが見えてくる。信念というか、ポリシーと言うか、フィロソフィというかプリンシプルというか。
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後ろの席は、ただものじゃない感満載のおばあさまのお祝いの席のようだったが、なんか芸能系の方なんでしょうかね? ゲストの全体的なお洒落度が島っぽさ全然なくて、お店入った瞬間に「ここは、どこなんだ?」と。
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カウンターで周囲を見渡すと、沖縄ではあまり見慣れない光景が。そう、いいグラスと良さげなワインが並んでる! 現地ゲストと思しきカップルも、マネーなかほりが漂ってます。前日のあぐー豚専門店とは全く真逆のベクトルで、コントラストの強さに昂がります。
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グリッシーニは太めでグージュールはチーズ強め
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ボクはノンアルのペアリングで、まりえはアルコールペアリング。まずはココファームのロゼスパークリング、まりえは自然派のロゼワイン。
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久米島さんの車海老が全然硬くなくてなめらか。そしてそれにイタリア コロンナータ産のラルドを合わせて。エビの味噌もうまいし、頭も柔らかく皮が口の中にツキ刺さることもない。まりえ曰く、自然派のロゼワインがあうらしい。うらやましー
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滋賀県産の和牛のカルパッチョその下に北海道産のウニのソース。沖縄で牛肉のカルパッチョが出てくるって、なんか嬉しいなぁ
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栗子のクレープの中に県産のキノコやポーチドエッグを中に入れてトリュフソースでしあげた前菜。更にさらにそこからトリュフをかけてかおりと歯ごたえを加えるなんて、ニクいじゃない。トリュフが飾りではなく、しっかり役割を果たしている。これ、朝ご飯に欲しいタイプ。
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まりえのジョージアの赤ワインは、香りがかなり酸が強めで口に含むとオレンジワインだけど。オレンジワインよりももっと赤ワインよりかなといったバランス感。あー、うらやましい。
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本日の鮮魚は、アカマチ。つまり、沖縄の三大高級魚のひとつ浜鯛の薪炭火焼き。
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ピルピルのようなソース、薪焼きならではのふわっとした火入れで、パサツキもなくよいね。このソースが久々にドノスティア(サンセバスチャン)の景色を思い出させてくれた。

このピルピルっぽいソースは、オリーブオイルをニンニクと煮詰めて小麦で乳化。レモンと柚子のエッセンスを加えて、隠し味にコーレーグスなんですって。




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鴨の皮目のパリッと具合がハンパない、県産の豆と島ニンジンとオレンジのソース
甘い島人参、ジャガイモ、万願寺とうがらしを添えて
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パスタも、専門の職人がちゃんといるのよ。
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ディルやタイム、オレガノなど県産のハーブをいろいろ練り込んだパスタはリップにあたるザラッと感が気持ちよく、しっかりとした歯ごたえもセクスィ。本マグロのカラスはボラとは違った濃度を感じる味で。


麺はゼロゼロ粉で卵のみで練られたもので、火入れはじっくり。生パスタなのでアルデンテには敢えてしないエッジの効いたパスタでしたARDOR2019-39






何も聞かなければ、ちゃんと手のかかった美味しいスイーツだね。で終わるところが、フーチバーを練り込んだクリームとか県産中城のイチゴを使ったといわれると、同じミルフィーユでも、わざわざココで食べて良かったなーと感じてしまう。
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舌と同じくらい、情報は食の満足度を左右するものとなっていて、旅先では尚のこと、現地ならではの体験を求めてしまう。
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流通技術と情報洪水によって急激にもたらされたこの感覚は、今度どんな変化を見せてくれるんだろう。1年前をふりかえってもそんなに差はないけど、5年、10年まえとは色んなものが大きく変わってることを実感できる時代。iPhoneが販売されたのって2007年、facebookも浸透してから10年程度。旅のスタイルとかお金の決済方法とか、SNSとか色々変わったことが多いよね。
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とはいえ、旅が好きで美味しいもんが好きで、友人たちや家族がいなけりゃツマンナイという本質的なところは1mmも変わっていないんだけどね。
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kyah2004 at 13:00│Comments(0)沖縄_201902 | スペイン

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