2011年02月15日
山本彩香 (沖縄)時間を越える琉球料理

おそらく、東京で最も有名であろう
那覇の琉球料理店「山本彩香」
那覇の中心部からは少し離れていて、観光客には少々アクセス
悪いエリア(国際通りからタクで5分くらい)。しかも路地裏にひっそりと
佇んでいるときてるので初訪の方は迷子に気をつけて。
食いしん坊的には、そういったハードルが、”よーし、来たぜ!!”って
気分を盛上げてくれるので、むしろ萌える材料でもあるんだけど。

数年ぶりに訪問したんだけど、変わってないね、料理。
沖縄の伝統をとても大事にされていて、手間暇かかった
優しい料理が続いていきます。今は、ランチのみの営業と
なっていて、おまかせのコースが5000円(忘れたけど、このあたり)。

以前、夜のコースで出ていたものと、大きく構成は
変わっていない印象。”豆腐よう”や”どぅるわかしい”以外、
具体的な料理のディティールって、あんま覚えて
いなかったんだけど、口にいれた瞬間に、
「あ、コレ前のときも食べたヤツだ、相変わらず
美味しいなァ...」としみじみしてしまうのが凄い。
味の記憶が容易に時空を越えて蘇ってくるんです。
料理のパートナーは、これも変わらず「春雨」。
観光客向けの国際通りでは、なかなかお目に
かかれないだろう絶品の泡盛なんス。

お店の内装は、少し変わってましたね。確か以前は、
ふすまを開けて出入りするといった艶やかな演出が
あったと思うんですが、今はオープンなフロアになっていて、
以前感じたディープさのようなものは無くなってしまっていた。
(多分、彩香さんのために、バリアフリーにしたんだと思うけど)
これも逆を言えば、はじめての人でもリラックスしやすい空間に
なったということなんで、未訪のヒトにも是非行ってみて欲しいですね。
琉球料理に対する感覚が、またひとつ変わると思うので。

たまたまかもしれないけど、沖縄という昼間が主役の観光地で
ランチ営業になったせいか、平日はボクら以外のお客さんは
一組だけ。以前は、狙った日に予約するのが困難だったので、
その状況を知ってると、ちとさみしい。
琉球料理乃 山本彩香
098-868-3456
沖縄県那覇市久米1-16-13
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ちなみに、前回はまりえと来たんですが、
泡盛で激酔いして、椅子から落ちそうなくらい
スイングな落ち方してたみたいです....
ホント、かたじけない 汗 →

****************
ボクが泊まっているホテルは松山だったので、久米までは、
なんとか徒歩圏内。バイクを借りたお店もこのあたりだったので、
迷わずに辿り着けた(iPhoneの仕事が9割以上だけどw)。
旅先では、可能な限り自分の足で歩きながら
町の空気・距離感つかんでいく派なので、
普段の生活の5倍くらい歩きます。

ちなみに、この日に台湾出張帰りのユッキーと合流。
東京から遠く離れた沖縄の地で、友人とコラボってのは
なかなか愉しい。しかも、最初から一緒に行ったわけでなく、
この日限りのセッションってのが、オトナ遊びっぽくて良くね?
ヤツも何度か「山本彩香」には訪問しているので、話は早い。
昔の感動体験に引き戻されてしまうので、テーブルの上では
過去と現在を行き来する、変なオッサン2人の奇行が繰り広げ
られているんだけど、当人たちは全く気づかない模様w
これが、豆腐よう一口目食べた時から始まっているんです。

さ、こっから昔の自分の記事パクってきますょ( -д-)ノ
『琉球伝統料理には、何品かの前菜を漆器の盆に盛った東道盆(トゥンダーブン)
というものがある。手前の黒いのがミスダル。豚のロースを蒸したものに、
黒ごまのペーストをたっぷりのせたもの。』あとはゴーヤと田芋で作った甘いヤツ。
ほんとね、田芋って美味しいんスよ。沖縄来たら田芋の料理が目に入ったら
必ずオーダーするくらいボクの中では沖縄代表。

なにやら椀がやってきましたね…

お、コレは初めてか!?と思いきや、過去レポ見たら食べてました。
『ゆしどうふの上に、アーサー(海藻ね)と山芋を混ぜたものをのせて、
更に梅肉をもってアクセントを加えた汁物』....だそうですw
この味のやさしさは、京都の日本料理のような洗練された都会的な
アプローチとは違って、もっと心の奥のほうを弛緩させる類のモノなんすよね。
いやいや、にしても過去に書いたものがこんなに役に立つなんて。

続いては、山本彩香で最も好きなメニュー。
どうやってレポろうかなと思ったら、前に
書いたのがそのまま使えるなと。
『田芋を茹でてつぶし、タームジ(ずいき:トトロの傘ね)や、豚、
カステラかまぼこ、グリーンピース、しいたけ、キクラゲなどを
ぐわんぐわん混ぜ合わせたもの。かつおだしが全てのベースに
なっていて、これまた実に優しいんだな。
モチモチ感も絶妙に気持ち良く、久しぶりに食べ終わるのが
心の底から嫌になる一皿でした。長編小説を読み終わりそうに
なると、なんか妙に寂しいじゃん、中盤過ぎるとあんな感じ。』
そんな感じw

そうめんチャンプル。ひと休み的な。

おっ、来た、白味噌のラフテー。
イルカってさ、全体的に人気だけど、その中でも
白イルカってなんか特別じゃん。あんな感じ。

お、これは初めてだ!と思ったんですが、
この後、だし汁が出てきて記憶が蘇りました。
ただ、味までは思い出せなかったので、
もう一度最初の出逢いな気持ちから
愉しむことができました。

『鰹の風味と、軽く振ってあるヒバーチの風味が
ハラっと広がる「トゥンファン」豚やカステラ
かまぼこの具が混ざった炊き込みご飯に、鰹の
だし汁をかけたもの。』しっかし前回グデングデンに
酔ってたらしいオレは、どこでこのメモを取ったのか?
今みたいにiPhoneに向かって喋ればいい世の中じゃなかったし。

タピオカのデザート、甘さも控えめ。

最後のお菓子は、お茶とのマリアージュが完璧でした。

今年も沖縄に行ったら、時間作って必ず寄りたいと思います。

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東京にしょっちゅう来ている山本彩香さんなので、
お店が行く時期に空いてるかどうかが心配w →

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この記事へのコメント
1. Posted by Aic 2012年09月10日 01:34
2012年8月中旬に山本彩香さんのお店を訪ねました。
本当に美味しかったです。
彩香さんはお店を本当に閉められるとのことでした。
11月から後を継いだ方が琉球料理「琉音」という名前で回転させるとご挨拶に見えました。
9月になってお店の前を通ると、お店は閉まっており既に看板は琉琉球料理 琉音に代わっていました。
彩香さんは新しい事を始めると仰っていました。
もずくを使って癌を防ぐ為のお料理を研究されるとか . . .
老婆心より
本当に美味しかったです。
彩香さんはお店を本当に閉められるとのことでした。
11月から後を継いだ方が琉球料理「琉音」という名前で回転させるとご挨拶に見えました。
9月になってお店の前を通ると、お店は閉まっており既に看板は琉琉球料理 琉音に代わっていました。
彩香さんは新しい事を始めると仰っていました。
もずくを使って癌を防ぐ為のお料理を研究されるとか . . .
老婆心より