2012年11月15日

GO ON  京都から世界へ日本美を。


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30歳を超えてからかな。
日本文化を強く意識するようになったのは。

特に海外を旅するごとに、改めて日本文化の
質の高さや美しさに目が行くようになっていって。


たとえば、リーデルのワイングラスの技術はとても高いと思うけど、
同じく口に当たるもので考えると日本の椀物もスゲーよな、と。
口当たりの良さを追求するのは当然として、重さとか、手触りとか、見た目とか、
五感を楽しませる仕事の繊細さや美学は、全く引けをとっていなかったり。
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建築物でいっても、ヴェルサイユ宮殿とかスケール感、美しさは当然の
ことながら半端無い。香港の密集したビル群の夜景ともか無条件でアガるしね。
でも、「あれ、待てよ」と。心の感動レベルでいったら、龍安寺の石庭や銀閣寺の庭
の複雑な美しさに触れた時と心の震え具合のマグニチュードって、実はそんなに
変わらないぞ、とかさ。
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でも一方で、日本の伝統美術ってカッコ良さげだけど、自分の生活には、
縁が無いよねって先入観も持っていたのも事実。茶道が生活に浸透してる人とか、
着物を日常的に着るような人、そういう限られた世界のモノっぽいよねと。

それだと、ライフスタイルも合わないし、あまりに高額なものは欲しくたって手が出ない。
海外にもっと日本のクールさ知ってほしい!と強烈に想いつつも、自分ですら遠い存在なのに
ライフスタイルが異なる文化の美学って中々わかってもらえないよな...モヤモヤモヤ
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そんな30代 最後の歳に、漠然と でも強い力でやりたいと想ったのが
『日本のいい物を使える(わかる)形にして届ける』ということ。



こういう強い想いって、縁を紡ぐんですかね。

今年のG.W  京都に行って出逢ったのが、伝統工芸の”今”を継ぐ若旦那たち。
彼らは主に30代前半で、自分らの美学に強烈なプライドを持ちながらも、
縮小していく国内マーケットにそれ以上の危機感を持っていたのね。
でも一方で、海外に出てみたら、思ってる以上に自分たちの「技」が
超一流どころから評価されるという手応えも感じ始めており。
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どっかでRYOと呑んでて、その後酔っ払いながら合流した若旦那衆とのAWAY飲み会。
初対面のメンバーばっかなのにRYOは寝ちゃうし。「ま、いいか」とさっき書いたような
オレの想いを彼らと話してたら、わりといい感じでバイブスでてきてさ。

イメージで言うと京都の職人さんっって、どエライ頑固で新しいものを受け入れ
ないのかと思ったら逆なのね。常に進化していて当然オレなんかより遥か先いってる。
『いい物を使える(わかる)形にして届ける』そんな動きは もう始まってたのよ。





ただ、「こんなムーブメントって昔からなの?」と聞くと そういうわけでもなく。
ここ最近 チャレンジした成果が出てきてるって感じってのを聞いて「へー」と頷きつつ
益々こういうことに関わっていきたいなと想いを強めて東京に戻った今年のG.Wでした。





そして、ここからが本題。
あれから半年も経たないうちに、京都ではあっという間に話が進んでいたんです。
海外でも日本の超一流の”伝統工芸”を理解してもらえるよう「技」と「素材」
にまで分解し、様々な企業やクリエイターに提供する新しいものづくりの
かたち 「GO ON」というプロジェクトが生まれていたんです。

■GO ON http://goon-project.com/
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これまでは一人ひとりがチャレンジをして手応えを感じてきた…という
ものだったけど、もっと情報やチャンスを共有することで、ムーブメントの
うねりを大きくしていこうというもの。


「GO ON」は、経済産業省のクールジャパンプロジェクトとして認可されていて
10/26のお披露目PARTYには国内外の高感度メディアが取材に殺到。11/8からは
インテリアデザインプロダクトの国際見本市「100% Design Shanghai」にも
出展してたんで、また新しい道を切り拓いてきたんじゃないかな。



ま、ボクが能書き垂れてたトコで説得力無いから「GO ON」の紹介MOVIEだけでも
見てみてよ。普段はHERMESだTOMFORDだとかチャラい方にカブれてるけど、
日本の伝統工芸ってのはそんなの超えて心のど真ん中までぶっ刺さってくるんだぜ。

詳細は続きで書くけど、「GO ON」のメンバーの活動を軽く紹介。


■細尾/HOSOO http://www.hosoo-kyoto.com/
 9月に「ガイアの夜明け」でも紹介されていた西陣織の老舗。
 パリコレのランウェイを西陣織で作ったドレスが舞うなんて
 かなりイメージと遠くない?いい意味でさ。
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国内メディアはもちろん中国のGQをはじめ
海外からも注目度が高い。
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■公長齋小菅 http://www.kohchosai.co.jp/
 こう見えて財布は竹細工、イントレチャートの部分が竹なのよ。
 「古典と現代の融合」を創作理念とした竹細工、実にモダンです。
 レザーはトスカーナ製、いい意味でミーハーなのが小菅流。 
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■中川木工芸 比良工房 http://www.grass-garden.com/
 ドンペリの木桶の「シャンパンクーラー」や
 柊家の槙の浴槽なども手がけている。木の魅力を
 引き出すことに関しては世界最高クラス。
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■開化堂 http://www.kaikado.jp/
 高い気密性が魅力(締めるときの空気が抜けてく感じとか
 なんとも心地ちいい)の茶筒の老舗は、気密性を必要とする
 様々な素材の入れ物として使われてます。
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■金網つじ http://www.kanaamitsuji.com/
  とうふすくい、茶こしなどを作る技術は世界最高級。
  海外のティーハウスからのオーダーでオレンジペコ用の
  tea strainerを作っていたり。問答無用に美しいぜ。
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そんな「GO ON」の公式facebookページの一部を
手伝ったりしてるので、「日本やるじゃん」って
感じていただいたりしたら、是非ページに
「いいね」してもらえたら嬉しいです。
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20代までのモテたい頃は、ファッションとかライフスタイルがわかりやすい
アメリカ、ヨーロッパに目が向きがちにだったのよ。言い換えるとヒトからの
評価に重点がある感じ。でも歳を重ね 「モテ < 自身の美学」 ってスタンスに
なってからは、むしろ日本の美に対する関心のほうが高くなってきました。
自分の内側を探求していくスタンス。なんせ自分の美意識のルーツはココだから。
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メンバーの作品、もう少し紹介しますね


■細尾
元禄年間(1688年)、織物業を創業。
帯と着物の老舗メーカーでありながら、自社の
ファブリックを海外有名メゾンに提供するなど、
新規事業にも積極的に取り組んでいる。
http://www.hosoo-kyoto.com/


世界のDior店舗の壁紙やソファーのファブリックに
西陣織を提供。世界のメゾンが評価する日本の美、
もう少しボクら自身が知らないと勿体無い。
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MIHARA YASUHIRO氏とのコラボレーションで
創られたパリコレのドレス。モチーフはミリタリー柄。
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DJの腕も超一級。海外で活躍してる若旦那衆、
一芸だけじゃなく二芸、三芸に秀でてるのも特長。
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■公長齋小菅
1898年に創業。竹を知り尽くした技から生まれる様々な製品は、
美しく実用的。「古典と現代の融合」を創作理念とした幅広い
ラインアップが、国内外から高い評価を得ているライフスタイルブランド。
http://www.kohchosai.co.jp/


竹とは思えない柔らかさと艶っぽさ。
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めちゃくちゃセンス感じます。
ボッテガで売ってても全く違和感なし。
というかプレミアムモデルで3倍の額で
売っても買う人多いと思うよ。
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ミーハーを体現している小菅氏
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■中川木工芸 比良工房
卓越した木桶の技法と精神を受け継ぐ工房。伝統的で洗練された
技を活かしながら、これまでの常識を打ち破るシャープな木桶
「シャンパンクーラー」を生み出し、国内外の注目を集めている。
http://www.grass-garden.com/



この木桶は、実際に持ったヒトだけがわかる贅沢な手触り かをり…
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最新作のスツール、見ているだけでも飽きません。
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GO ONのレセプションでは、海外のライフスタイル誌の
編集者(ELLE DECOとかね)が、かぶりついて説明を聞いてました。
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中川さんは、意外にも素人のボクからみたらブッとんだ
現代アート(鉄のオブジェ)の作品も残しています。
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このぐい呑み欲しいんすよね…自分へのご褒美用に
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この木目のなんとも言えない美しさ…
素材をここまで活かしきるのって
日本らしいと思うんですよね。
料理もそうでしょ、ソースを重ねるのではなく
いかに素材の魅力を際だたせるか。
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■開化堂
日本最古の手作り茶筒の老舗。確かな技術に裏打ちされた茶筒は、
気密性があり経年変化を楽しめ、海外でも評価が高い。現在は
茶筒にとどまらない新製品も続々と誕生させている。
http://www.kaikado.jp/


このね、蓋を締める時の空気の抜けてく
気持ちよさは、一度味わうと癖になりまっせ。
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茶筒ってこんなに美しいものだったんですね。
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八木さんのもう一つの顔はレーサー。
ヨーロッパ車のレース ユーロカップのランチアデルタ
チャンピオンクラスに参加してい
る。
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こちら、新作のトレー、銅の鍛金技術が生かされて
独特の風合いに。光によって様々な表情を魅せてくれる。

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■金網つじ
起源を平安時代にさかのぼる京金網の老舗。とうふすくい、
茶こし、盛網、焼網などを作るその技術は最高級を誇る。
手作りにこだわる一方で、産業製品の良さにも注目し、
現代のニーズに鋭く応えている。
http://www.kanaamitsuji.com/



こうやってひとつひとつ金網を編んでいくんです。
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こんな美しい模様を作れるのは世界でも日本くらい。
真ん中の部分の模様を創る技術が特に難しいとのこと。
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B-Boyを経てレゲーを愛するパパとなった辻さん。
京金網をリズムで編むのが、今の”職人”。
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影が美しい…
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SHOPは高台寺のすぐ近く。
京都市東山区高台寺南門通下河原東入枡屋町362-5
http://www.kanaamitsuji.com/jp/shop/
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先月、10/26に始動した「GO ON」プロジェクト。
リニューアルした細尾のショールームで開催されたレセプション。
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海外からのゲストや、ファッション界の有力編集者など
素敵な方々が集ったかなりCoolなPartyでしたね。
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中川さんの桶が活躍中。外に水滴つかないのもいよね。
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Partyは2Fでしたが、1Fでは中庭をバックに
琴の生演奏。酒がいい感じで入ったボクは…
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お披露の後は取材が殺到。
イギリスからはあの『モノクル』、中国からは『エルデコ』、ライフスタイル誌の『生活』
 国内は『ミセス』、『WIRED』、『WWD』、『NHKワールド』、『日経新聞』、
『日経MJ』、『エルデコ ジャパン』。
今月は『カーサーブルータス』 『家庭画報インターナショナル』からも取材予定。

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Party終了後、「洛陽荘」で関係者を中心に会食を。
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ここは、食事だけじゃなく宿泊も出来るんです、
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ステラワークスの堀雄一朗氏と新たに発表された
作品のデザイナーを務めたThomasが乾杯の挨拶を。
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京都5、ゴレンジャーみたいなノリですね。
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料理は、京都で最年少でミシュランを獲得した「じき 宮ざわ」
の料理を。名物の胡麻豆腐 インパクトでかいッスね。
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京都5らと、洛陽荘のBAR ROOMでシガータイム
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デザイナーのThomasもノリノリ。
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細尾氏(お父さん)とパリ在住の齋藤さんと。
カッコいい大人の放つオーラは刺激的。
こういう大人と接してくれば、将来への
希望も自然と持てるというもの。電車の中での
痴漢が生きがいの疲れたオッサンとか見てたら
夢も希望も持てないよねぇ…
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想いがアツ過ぎて長くなっちゃいました。
こんなとこまで読んでくれた貴方、本当にありがとう。
京都の美味しい食事情報とかも充実させていくので、
「GO ON」の公式facebookページも是非よろしくです!

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kyah2004 at 22:26│Comments(3)TrackBack(0)GO ON | 京都2012 10月

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この記事へのコメント

1. Posted by パール   2012年11月16日 03:24
5 貴重な記事ありがとうございました。
2. Posted by who cares?   2012年11月16日 21:10
こんな誇らしい文化が残れたのも先の大戦で、先人が立派に戦ってくれたお陰だと思う。自分は今日もジョグしながら靖国に感謝してきました。
3. Posted by jun   2012年11月26日 14:07
美しい、勇気の出る写真でした。感謝。

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