2019年07月16日
割烹きさら(米子)山陰食材を洗練された仕事で
旅先で出逢う土地の旬。
素材の魅力をストレートに味わったり、家庭の味に落とし込んだものをいただくというのは、旅の醍醐味。海辺の漁師料理とか、小料理屋のお惣菜で”ならでは”の味に逢うと嬉しくなるよね。
ネット社会というのは凄いもんで、昔は見つけるのが大変だった”その土地の素材を、更に洗練された仕事で食べられるお店”というのが、いつでも手元で調べられるようになった。

いつくかのツールで検証すれば、自分の狙いとおおきくハズレるというリスクも下げられるし、友人が訪れたりしていたら信頼度があがる。迷ったら直接話を聞けばいいし
『割烹 きさら』は、そんな風に出逢った米子のお店。米子は地方都市あるあるで、JRの駅よりも市役所あたりにいいお店が集まってる印象。
ちなみに、ふらっと迷い込んだ朝日町の裏通りはディープなお店が並んでて、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わえる。やはり自分の足で歩くって大事。
話を『割烹きさら』に戻しましょうか。訪れたのは6月の頭、隠岐の島に行った帰り。
翌朝の便で東京に帰るので、これがこの旅の最後の晩餐。8000円のコースをお願いしたら直筆のおしながきが。
日野川というのは鳥取の清流で、鮎の産地としても有名。
鮎は炭焼きのほかに、背越しでもいただけたりと旅人には嬉しい限り。やっぱり離島では、島らしい食事になるので、最後に高い技術の食を味わって帰れるっていうのは、旅の満足度が変わるのよ。
大山鶏の軍鶏の肉質の漢らしさといったら…たまりませぬ。こういう出逢いを待ってました。
これも、地元のラム肉。余分な臭みもなく、いいとこ取り。
繰り出されるお酒のクオリティに安心感。
いと、うつくしき器かな
解禁直後の鮎のみずみずしさ。
牛肉もやっといらっしゃいました、銀山和牛のカツレツに粒マスタードというセンス。部位はマルシン
からのガスエビの炊き込みご飯…って、いったいどうすればいいんだろうという美味しさのスクランブル
素材のセレクトも素晴らしいけど、仕事の洗練さに惚れた『割烹 きさら』。このビルにいられるかどうか微妙らしいので、次なるステージも追いかけます。

割烹 きさら
0859-30-4806
鳥取県米子市四日市町38-3
0859-30-4806
鳥取県米子市四日市町38-3
旅先でタイプ過ぎるお店に出逢えると心の底から昂ぶるのよ。「この店に来るために、また違う季節に訪れたい」、そんなディスティネーションレストランが増えることでボクの旅欲は尽きてくれない。
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夕暮れの米子の街を歩いてお店へと向かいます。
内装の感じで、ベクトルは掴めたね。
まずは甘酸っぱいドリンクで心を癒やす。

自家製からすみ様とタタミイワシ揚げ、酒しかすすまないw
嗚呼、しみじみ旨かろう

まさかの大山鶏をサービスで。しかも軍鶏。腿と胸なんだけど、ジビエか?!という濃厚さ。
大山の豚。え?何これ?!ジビエなの? 肉は力強く、脂のキレがいい。放牧で育ててて、ほとんどジビエ。
フレッシュなラム、これも大山。どんだけ、大山って懐深いのよ。
なかだれとは?? 裏に説明あり・


これは、肉にもアッビナメント。

銀山和牛 雌牛。

銀山和牛 雌牛。
レア気味にローストビーフのような火入れのコントラスト
銀山和牛のまるしんはカツのスタイル
で、そろそろ〆かと思いきや鮎の背越し
里芋マッシュして甘鯛 冬瓜で巻き
苦味がイノセントな日野川の鮎、火入れも気持ちいい。

松笠焼きのテクスチャもレア感も絶妙。鱗ントラストに萌ゆ。
猛烈に満足しつつもガス海老の口撃には抗うことが出来ず。
自分、そりゃお代わりを所望いたしました。
しあわせ。
この土鍋ごと一緒に帰りたい。
フルーツの美味しさも一切妥協なし。
カントリーサイドも実に奥が深い。
まだまだ勉強させていただきます。