2019年12月25日
佐賀と長崎で温泉&焼物の旅 都道府県コンプリート
日本一のサウナホテルと、有田・唐津の焼物が見たくて佐賀と長崎へ。

年初に未踏の7県の訪問を宣言してたんだけど、これにて47都道府県コンプリート

ちなみに年初で未踏だったところはコチラね。
鹿児島、佐賀、長崎、高知、徳島、山口、和歌山
長崎空港から入ったので、記念すべきラストの地は「佐賀県」でした。

今回、長崎・佐賀と行先だけ決めてたんだけど、調べているうちに佐賀県には、なにげにキュンとなるポイントが多いことに気づいて、結果、佐賀県が中心の旅に。
まずね、温泉がいいんすよ。
嬉野温泉は美肌の湯としても有名で、モダンにリノベされた『和多屋別荘』に
レセプションの周囲はデザイン性高い空間になっていて、置いてあるギフトもセンスがいい
このお茶碗とか即買いしちまった。
帰り際に知ったけど、こんなガラスの茶室もあったり。
部屋は見晴らしのいいコーナー風呂がある「塩原」という客室で、窓を開け放つと露天風呂より気持ちいい。特に明け方の雲が赤く染まる時間はpriceless

部屋は広く、縁側のチェアの奥にお風呂が。

陽射しがさんさんと降り注ぎ、12月中旬でも暑かったくらい。
洗面所の奥がこちらのお風呂。町と山を見渡せて、真下に川が流れている。
窓を開けていると川の音と凛とした空気が注ぎ込まれてきて、ビールが旨い。
もうひとつ決め手になったのが、サウナの充実度。ドライサウナとミストサウナが。水風呂はかなり温度が低くてサウナの温度は少し低めなので、川沿いの外気浴が少し寒く感じてしまったけど、まずはゆるやかにととのった

手前がラウンジで、奥がお風呂施設。
屋外のスペースにミストサウナが別棟であるとか、かなりお洒落。中は真っ白で慣れるまでは視界ゼロ。温度は低めで温まりにくいので、立ちながらタオルを回して熱波を浴びる。
屋外にある水風呂(丸いヤツ)はめちゃ冷たくてシビレつつ、露天風呂脇に転がりながらの外気浴
お風呂の前には、こんなクールなラウンジも。ととのうには最高の舞台装置。

寝転がれるベンチからの視界はこんな感じ、ヤバい。
滞在中は、夕方、寝る前、朝とサウナを3セット。ひたすらお湯とまみれていました。川沿いにこんなスペースもあるので、夏はココでととのいたい。
宿の周囲は昭和の温泉街といったシャビーさ全開で、外に出る気にもならなかったけど、中にはこうした洒落たショップもあるんです。
この旅の最大の目的はココでした。サウナで日本一のホテルが佐賀にはあるんです。
チームラボとのコラボで秋の庭園ライトアップは近所が渋滞になったという『御船山楽園ホテル』。
マーティング力が高く、若年層もしっかりとファンにつけている。
話題性だけじゃなくコンテンツも抜かりない。料理やお酒は大人が満足いくモノで、サウナデビュー以来、はじめてとなる凄い”ととのい方”もした。
歯の裏あたりからじわーっときて、頭から腹あたりが小刻みに震え、地球は回転するし、音の裏側にも届きそうな感じ方。
そんな異次元体験をさせてくれたサウナは、サウナシュランのホテル部門1位でありながら、アピールは控えめで、ゲストもローテーションする人は皆無。
サウナルームは、一筋の外光と森の音に演出を絞り込むなどセンスの良さが溢れていて、ビギナーのオレでも震えるカッコよさ
セルフローリュ、立ち水風呂、外気浴ソファを独占できたのがなんとも贅沢で、1泊でも4時間くらいはお風呂にいた。
ととのってからの夕食は、佐賀牛の肩ロースしゃぶしゃぶは赤みが力強く、ひらまさのお造りもエロめのテクスチャ。地元の里芋も良かったなぁ。

食後は庭園内の茶屋が宿泊者限定のBAR になっていて、ライトアップされた木々が池に映えるのを眺めながら締めの一杯。この発想も素晴らしい
サウナだけじゃなく全方位でソフトのクオリティが高く、また訪れてみたいと思わせる仕掛けがいっぱい。

今は女子サウナもなく、風呂が圧倒的にメンズの設備が良すぎるので、そのギャップがむしろ悩み。来年には女子サウナもできるとの噂。完成したら、また行くね。
御殿山楽園ホテルの近くには、唐津焼の素敵な窯元「内田皿屋窯」があって、期待通りのお皿を買えたのも嬉しかった。
焼物めぐりは続きの方で
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唐津焼と行っても、唐津の町中にあまり窯元は無くて、お気に入りの作家さんがいらしたら、その窯元まで足を運ぶというのがこのエリアのスタイルらしい。
東京でも、「恵比寿 くろいわ」さんからオススメされて、唐津の一番館という色んな作家さんの焼物が集まってるお店でもひときわ目を引いたのが「内田皿屋窯」。
唐津の地名は、鮨屋で赤ウニの産地としてよく聞いていたし、焼物の産地としての町の表情を見てみたかったので寄ったんです。
ただ、行ってみると、有田のように、焼物の町というブランディングは全然されていなくて、ほんと小さな地方の町でした。
町の近くにも窯元がいくつかあるので寄ってみるのはいいと思うけど、唐津に泊まって何をすればいいのか、というのはちょっとイメージがしにくい場所でしたね。
唐津の町から30分ほどドライブすると、イカの活造りで有名な「呼子」。イカは火を入れたり握りにしたものが好きなんで、正直活造りで心が動いたことはないんだけど、TOPを知らずに不感症だと言うのもアレなので、人気店の『河太郎 呼子店』に行ってみました。
東松浦半島北部、玄界灘に面した港の呼子は、透明度が高く味も濃厚。
とはいえ、やはり活けイカはピンとこなかったなぁ。途中から天ぷらにしてもらったけど、そっちのほうが味や甘み、テクスチャの差が如実にわかった好きでした。
オススメは、活けイカの定食よりも、イカウニ丼。イカとウニを合わせる発想あんまなかったけど、コイツは相当ビビッときました。卵黄がうまくイカとウニをブリッジしてくれるのよね。あとはゴマ鯖、Q鯖という高クオリティの養殖鯖を使っていて、ただでさえ美味なゴマ鯖が強烈に旨い。

唐津焼とは対象的に、いちはやく海外でもブランドを築き上げた有田焼。
古い町並みが街道沿いに並んでいて、プリミティブなスタイルのところから、モダンなデザインの窯元まで、様々なバリエーションがあるので、じっくり見ていたら、時間がいくらあっても足りなそう。

上有田の駅に近い『ARITA PORCELAIN LAB Shop』は、店名の通りグローバルをターゲットにした窯元の戦略的なブランドで、ショップのデザインやディスプレイも目を引きやすい。
隣にカフェも併設しているので、この食器にどのように料理が合うのか試着できるもの購買意欲をそそらせます。おかげで、ここでも結構買い物しちゃいましたな。
有田から車で15分くらいと、近い割には長崎県。波佐見という地名はマイナーだったことから、以前は有田焼として販売していたこともあるらしい。

ここも半日くらいは時間が欲しかった。サウナ時間を削れないので、時間を創り出すのが一番の悩み。
ドライブも愉しみたかったので、焼物エリアを後に向かったのが佐世保。九十九島という景勝地が佐世保の先にあり、中間点の展望台から眺める景色が綺麗だと言うので向かってみたんです。

ドライブも愉しみたかったので、焼物エリアを後に向かったのが佐世保。九十九島という景勝地が佐世保の先にあり、中間点の展望台から眺める景色が綺麗だと言うので向かってみたんです。

というより、単なる通過点のつもりだった佐世保がクリティカルヒット。軍艦が何隻も並んでいて、道路からチラ見えする軍艦の迫力たるや...。
また造船ドックのスケール感も半端なくて、東京湾のクレーンがこどもに見えるくらい。
調べたら軍港クルーズなるものがあったので、これは乗ってみたかったと(AM一便のため間に合わなかった)
ただ、軍港クルーズは横須賀でもあるらしく、もっと規模のデカイこっちへ来年行くことにして溜飲を下げました。
ただ、軍港クルーズは横須賀でもあるらしく、もっと規模のデカイこっちへ来年行くことにして溜飲を下げました。
海を見ながらドライブしたかったので、大島の『オリーブホテル』を目指して旅を続けます。隈研吾がデザインしたホテルということで、休憩がてらお茶でもしようかなと。

瀬戸内の「しまなみ海道」に行った直後だったので、ドライブの爽快さも比較すると厳しく、なにより『オリーブホテル』が、そのデザイン性を活かしきれてなかったのが惜しかった。
外観はさすがなんだけど、レストラン・カフェは下層エリアで、せっかく大きな窓があるのに景観が微妙なんすよ。そして、空間の割にやけにセッティングが垢抜けてなくて、地方の老舗ホテルと変わらない印象。

夜のフライトということで、「オリーブホテル」を出てからは、一路本州の西に沿って南下。
ここも海は望めるものの、道はクネクネしてて車を停めたくなるような施設も殆どなく、ちと勿体ないなぁと。
思ったより寄り道をしなかったので、長崎の『稲佐山山頂展望台』へはサンセット前に辿りつけました。
世界三大夜景という長崎の夜景ですが、モナコは夜景を見たことがないけど、香港とは明らかに迫力が異なるので、期待値はあらかじめ低めにセット。
ただ、夜景に対する期待値を低めにセットしただけで、景観としてのクオリティは国内でも屈指なのは間違いない。
まずは目の前に高低差のある町夜景が広がり、湾の出口あたりには優美な女神大橋が。そこから先は美しい半島が伸びていて、島々も点々としているので島国らしい独特の景色を楽しめるのよ。
正面には世界を代表する(?)夜景、
後ろを振り返れば島国らしいサンセットと、旅を締めくくるには最高の景色に出逢えたのはラッキーでした。
展望台の中には昭和テイストの喫茶店があるんだけど、やるじゃん!と感じたのは、夜景に向かってガラス窓の前がカウンター席になっていること。日本でもなんちゃらタワーというのがいくつも建ってるけど、景色を肴にお酒が飲めるセッティングができてるところは多くないのよ。

しかも、ここでは長崎名物のカステラがいただける。欲を言うならクラフトビールくらい用意しておいて欲しいけど、この絶景と向き合える飲食スポットがあるだけでも、日本においては評価できる展望スポットだと感じました(どんだけ全体のレベルが低いんだか...って話です。いい資産があるのに活用できていない)
夜景も見れたので、最後のミッション長崎ちゃんぽんへ。食べログを見てスコアが高かった「江山楼 長崎中華街本店」へ直行。展望台から車で15分くらいとやはり町はコンパクト。
中華街というから横浜のアレをイメージしていたら、様子はだいぶ異なりました。

自分たちの長崎ちゃんぽん経験値が殆ど無いだけに、比較のしようもないんですが、そもそもアレはうどんでもラーメンでもなく中華麺というジャンルなんですかね?
陸海空の具材が容赦なく共存していて、特に違和感もなく一体化していた。ボリュームたっぷりで完食できなかったけど本場でソウルフードを食べられたことがしあわせ。

とまぁ、全体的に佐賀県寄りの旅でしたが、軍艦島、五島列島、雲仙普賢岳と「行きたいところリスト」の上位にランクインしているスポットがある長崎県は再訪必須だし、女子サウナが完成した暁には、御船山楽園ホテルも行くことになるでしょう。
とりあえず2019年に踏破した日本の47都道府県。来年はどこに行きましょうかね?